京の無形文化遺産「地蔵盆」

  • 2021年5月17日
  • 2021年5月17日
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京都の夏の終わりの風物詩と言えば、無病消息を祈願する「地蔵盆」。

地域と子ども達をつなぐ夏の伝統行事で、近畿地方を中心として広まっていますが、特に京都では盛んにおこなわれています。

 
京の夏の伝統行事「地蔵盆」について紹介するよ★









夏の終わりの風物詩「地蔵盆」


京都では市内の各所で、8月下旬の土曜・日曜に「地蔵盆」が行われます。

地蔵盆とは、町内ごとに地蔵尊にお供えをし、無病消息を祈願する町内と子どもをつなぐ伝統行事。

主役は子ども達で、町内の町内会役員や子ども会に属する大人が主体となり準備運営します。

子ども達にとっては夏休みの最後のイベント。
地蔵盆が終わると、楽しい夏休みももう終わり…と少し寂しい気持ちになるものです(笑)




数珠回しやゲームなど・地蔵盆の流れ



地蔵盆の当日は祠からお地蔵さんを出し、水で洗って清め、新しい前掛けを着せます。

地域によってはお地蔵さんにお化粧を施すところもあります。

祭壇にお地蔵さんを置き、お供えやお花を供えし、会場には紅白幕や提灯などを飾ります。

子どもが産まれるとその子に名前の書いた提灯を奉納する慣習があり、また子どもが幼い頃は、男児は白、女児は赤の名前の書かれた提灯が地蔵盆の間飾られます。

参加できる子どもは赤ちゃんから15歳(中学3年生)まで。高校生になると卒業というのが多いそう。


地蔵盆で欠かせないのが「数珠回し」
2~3mほどの大きくて長い数珠を囲んで子ども達や大人が座り、僧侶のお経に合わせて数珠を順々に回し無病消息を祈願。
中でも大きい数珠が自分のところに回ってきたら、お願い事をすると良いそう。

その後は子ども達はお菓子をもらったり、ゲームをしたり、アイスを食べたりして過ごし、子どもの遊び場に。
学年の違う子ども達がご近所の友達と遊べ、大人たちの交流も持てる良い機会でもあります。

地蔵盆の終盤に行われる「福引き」は子ども達にとって一番楽しみなイベント。
抽選でおもちゃや文房具、図書券などが当たり、地蔵盆で一番の盛り上がりをみせます。

最後はお地蔵さんを祠にお戻しし、子ども達は花火、大人は足洗いをします。
足洗いとは京都弁で「慰労会」のこと。

暑い日に行われるので大人も子どもも疲れますが、一年に一度の大切な地域社会の行事です。






京都が発祥 地蔵盆の歴史


京都が発祥といわれている「地蔵盆」は、大阪・兵庫・滋賀など関西以外では存在しません。


私は四国出身ですが、町内の子ども祭はありましたが、地蔵盆という言葉を聞いたのが京都に来て初めて知りました。

現在は「地蔵盆」の名で親しまれていますが、明治以前は「地蔵祭」や「地蔵会」などと呼ばれ、地蔵菩薩を祀る為の仏教行事でした。

由来は諸説ありますが、親より早く亡くなった子どもが賽の河原で苦しんでいるのを地蔵菩薩が救ってくれる、地蔵菩薩が数々の苦難から子どもを助けてくれる…といわれています。






後世に伝えたい・京の無形文化遺産



昨今では少子化なや生活様式の変化などで、参加する子ども達が少なくなり、地蔵盆自体も簡素化したり衰退する地域が増えてきています。


京都では地蔵盆を「地域と世代をつなぐまちの伝統行事」として「京都をつなぐ無形文化遺産」に選定しました。

「地蔵盆」は後世に伝え、大切に受け継がれていってほしい伝統行事です。






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