京の初夏の年中行事「夏越祓」

  • 2021年4月29日
  • 2021年4月29日
  • コラム
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千年の歴史のある京都には独自のしきたりや行事が日常生活の定着し、普段通りの日常を「ケ」、大切な行事や祭を「ハレ」と呼び生活にメリハリをつけてきました。

現代でも京都人は四季折々の行事や風習を慈しみ、歳時記を大切にしています。


 
今回は京都の夏の伝統行事「夏越祓」を紹介するよ♪





6月30日に行われる「夏越祓」


京都の6月の風物詩である「夏越祓(なごしのはらえ)」

6月30日がちょうど1年の折り返し地点。
お正月から半年の間に半年の罪や穢れを祓い、後の半年の無病息災を祈願する年中行事です。

師走の大祓を「年越しの祓」、6月の祓を「夏越祓」といいます。
古代では毎日の洗濯や入浴がなかったことから、雑菌が繁殖しやすい夏を前に衣類などを新調し、疫病を予防する意味もあったとも伝えられています。


京都の多くの神社では6月下旬になると「夏越祭」が執り行われます。





無病息災を祈る茅の輪くぐり


6月になると京都では多くの神社で「茅の輪(ちのわ)」を見かけることができます。


茅で作られた大きな輪の中を、左回り、右回り、左回りと8の字を書くように3回くぐり穢れを落とします。
最後に左足からまたぎ、本殿にむかい参拝します。

神社によって作法は違いますが、「夏越祓の歌」を唱えながらまわるところもあるそう。
夏越祓の歌…「水無月の夏越の祓をする人は千年の命延ぶといふなり」

茅の輪が有名な神社は、平安神宮、吉田神社、建勲神社など。
交通安全の祈願で有名な城南宮では、車で茅の輪くぐるをする「愛車の茅の輪くぐり」も!


また神社によっては、紙で作った「人形」に名前や年齢を記入し、人形で身体を撫で自身の穢れを移し流す「人形流し」を行うところもあります。






厄払いの和菓子「水無月」



京都では夏越祓の6月30日に「水無月」を食べる習慣があり、6月に入ると和菓子屋さんだけではなく、スーパーでも水無月を見かけます。

水無月とは葛やういろうの上に小豆をあしらい三角に切ったもので、三角の形は氷室の氷の結晶、小豆は悪魔祓いを意味しています。


現在では白いもの以外に抹茶や黒みつ味などもあり、洋菓子屋さんでも水無月の形をあしらったケーキなども販売されています。

色々なお店で購入できますが、水無月定番と言えば「仙太郎」。和菓子屋さんが沢山はいる百貨店でも仙太郎の水無月は一番人気⭐






無病息災・疫病除けの「夏越祓」。新型コロナウイルスの早期終息を祈願します。






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